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①定義規定、②必要表示事項、③特定事項の表示基準、④不当表示の禁止、⑤特定用語の使用基準等の項目については、それぞれの業種に応じて、その内容が定められている。
3.景品類と表示に関する公正競争規約で著しく異なる点は、それぞれの目的規定において、表示に関する公正競争規約にあっては、「一般消費者の商品選択に資すること」が明記されているのに対して、景品類に関する公正競争規約にあっては、それが欠けている点である。
Q4-4公正競争規約はどのようにして作られるのか。
1.公正競争規約は、あくまで業界の自主規制であるので、同一の業種に属する多数の事業者又は当該業種の事業者団体から作成についての申請が行われるのが通常である。
しかし景品類に関する公正競争規約についてはほとんど例外なく、そのとおりであるが、表示に関する公正競争規約については、公正取引委員会から関係業界に対して公正競争規約を作成するよう事実上要請することがある。
ここにも景品類と表示に関する公正競争規約の性格の差があらわれている。
即ち、景品類の提供の制限は、専ら当該業界の事業者どうしの過度の景品競争を排除するためのものであるから、事業者又は事業者団体が自ら公正競争規約の必要性を感じ、その作成に意欲をもつ。
これに対して、表示は、企業どうしの競争手段という側面をもつとともに、消費者の商品選択に資するという側面を合わせ持つ。
場合によっては後者の側面の方が社会的な要請としては強いことがある。
このために公正取引委員会が消費者利益の保護の見地に立って、当該業界に対して表示の適正化のために公正競争規約の作成を要請することになるのである。
また、特に表示についていえば、当該業界で行われている不当表示に対して公正取引委員会が法的な措置をとることがある。
ただそれだけでは社会で生起する不当表示に対してまんべんなく、適切に措置をとっていくことはおよそ不可能なことである。
不当表示をなくし、表示を適正化し、消費者の選択に資するものとするためには、どうしても業界全体として自主的に規制する以外に適切な方法がない。
そのために公正取引委員会が業界に対して自主規制の喚起を促すということがしばしばあるからである。
2.いずれにせよ業界で公正競争規約の原案が作成され、公正取引委員会と非公式に打ち合わせが行われたうえで、業界の作成した原案をもとに、消費者代表、学識経験者、関連業界の代表あるいは当該業界で異論を持つ者などが一堂に会して討議を行う(表示については、この会合は表示連絡会と呼ばれている)。
その討議を通じてさらにその内答が詰められる。
かくして公正競争規約の原案の内容に必要な修正が加えられたうえで、公正競争規約案が正式に公正取引委員会に提出される。
この案が公聴会にかけられ、大方の意見が集約的に陳述された後に、公正取引委員会はその意見を勘案したうえで、法10条2項の要件を充たしていれば(Q4-5参照)公正競争規約が認定されることになる。
Q4-5公正競争規約が認定されるための要件はなにか。
公正競争規約案が申請され、それが認定されるためには、法的には次の要件を充たすことが必要である(法10条2項)。
1.不当な顧客の誘引を防止し、公正な競争を確保するために適切なものであること即ち、景品類の提供に関しては、一般的な制限である懸賞制限告示や絵付け制限告示の限度を安易に緩めたり、又は反対にその制限を過度に厳しいものとしたり、新たな景品制限を認めたりしないことが必要である。
また、表示に関しては、適用範囲を明確にするための定義規定のほか、必要表示事項、特定事項の表示基準及び具体的な不当表示事項を明確にすることが必要である。
次に、公正競争規約が適切であるというためには、当該公正競争規約に参加する事業者又は参加がみこまれる事業者が相当多数いることが必要である。
公正競争規約に参加しないいわゆるアウトサイダーが多数であれば、事実上公正競争規約の実効があがらないし、当該業界において正常な商慣習を認められない場合もありうるので適切であるとはいい難い。
2.一般消費者及び関連事業者の利益を不当に害するおそれがないこと景品類に関する公正競争規約に関しては、特定業種(例えば新聞業等)について一般的な制限以上に厳しい制限を課する場合には慎重な検討が必要であるが、通常の業種では一般的制限告示の範囲と制限の範囲が同じであるので問題の生じる余地は少ない。
これに対して表示に関する公正競争規約は、それが消費者の利益の保護と密接に結びつくだけに注意を要する。
表示について景品表示法の持つ社会的機能が消費者利益の保護にあり、(Q1-3参照)、さらに何よりも表示に関する公正競争規約の目的が、``消費者の選択に資するため、、に作成されたものであることを十分に留意することが大切である。
その点で、例えば、消費者に強い反対意見があるにもかかわらず、公正競争規約を認定することは、一般消費者に不服申立ての資格があるか否かにかかわらず(Q4-7参照)問題が生じる余地を残す。
また、例えば、メーカーが作成する公正競争規約で、販売業者に対して事実上表示業務を負わせることになる場合などは、関連事業者の利益を不当に害するおそれに該当することになる。
例えばメーカーの公正競争規約で、事実上販売業者にも表示義務を課するものについては、販売業者の多数の参加がないかぎり、認定されないことになる。
3.不当に差別的でないこと大手事業者にとってだけ有利であったり、中小事業者にとってとくに不利な規定や特定の立場の事業者を有利叉は不利に扱う規定がこれにあたる。
これに対して、大手事業者にとって若干不利となる規定は、それが合理的であれば不当な差別にはあたらないとされることがある。
4.公正競争規約に参加し、又は公正競争規約から脱退することを不当に制限しないこと公正競争規約は自主規制であるから、加入、脱退は自由でなければならない。
強制加入や強制脱退は制度の趣旨に反する。
しかし、違反事業者に対する措置として脱退を求めることには不当性はない。
Q4-6公正競争規約の認定が取り消されるのはどのような場合か。
公正競争規約の内容が、法10条2項の要件(Q4-5参照)に適合しなくなった場合には、公正取引委員会は公正競争規約の認定を取り消すことになる(法10条3項)。
例えば、公正競争規約から脱退する者が多く、公正競争規約が事実上遵守されなくなったとき、又は公正競争規約の内容がその時代に適合しなくなった場合などがこれにあたるであろう。
しかし、実際にはその場合には業界に対して公正競争規約の内容の変更を求めるなどして、それによってより時代に適合するように公正競争規約を変更させるという方向で処理されるであろうから、現実には認定取消しということはあまりないとみてよいであろう。
むしろ、特に表示に関する公正競争規約についていえば、その内答が、時代的に必ずしも適合しなくなっているにもかかわらず、そのまま放置しておくとすると、当該公正競争規約の効力に影響を与えるばかりでなく、公正競争規約制度全体の意義についても大きな影響を持つので、絶えずその内答を時代の要請に通したものにすることが大切である。
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